平成日本紀行

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平成日本紀行(215) 輪島 「輪島・朝市」

「若いとき、旅をしないと、年とってからの物語がない」






平成日本紀行(215) 輪島 「輪島・朝市」 .  





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輪島の朝市風景




輪島の町並みで、河合町という商店通りは「輪島・朝市」で有名なところである。 
河合町一丁目の一角、海を背にして家屋の間に簡素な「市姫社」がある。 

姫神は、宗像三神の中の「市杵島姫命」(イチキシマヒメノミコト) を祀っている。 
又、河合町の住吉神社境内にも市姫神社が建っている。 


この市姫神社や住吉神社は、元々、海の神、海上交通の神として崇められ、両神は概ね、瀬戸内海、日本海を通って大陸へ向かうルートに沿って、お祀りする神社が多数並んでいるといわれる。 

宗像三神の一神である「市杵島姫命」は日本土着の水神として祭れれていたが、平安期の神仏習合で「弁才天」となり、神社の祭神としても祀られることが多くなった。 

近世、いわゆる七福神の一つとして祀られる「弁才天」は、財の神、水の神の他、農業神・穀物神として崇められている。 
そして市姫神社は北陸から関西にかけて、名の通った「市場」の守護神に祭られているという。


輪島では千年も前の平安時代から、神社の祭礼日などに生産物を持ち寄って物々交換しあっていたのが市(いち)の始まりだと言われている。 
海の幸、地の幸を持ち寄って姫社に手向け、持ち寄るうちに、これが自然と我が家に無い物を戴き、他家に無いものを差し上げる、生じて市社の前に交換所の様なものが出来上がり、これらが総じて「市」になったとされる。 


そして、輪島の市は、我が国の市の起源であるとも歴史学者は考証している。

輪島・朝市は朝の7時半頃から店が出はじめ、8時頃にはだいたい出揃うが、人出が多くなって賑わいをみせるのは9時から10時頃になる。 
通称「朝市通り」といわれる約360メートルの通りに、多いときには250軒の露店が並び、午前中いっぱい開かれている。 

朝市が終ると今度は通りに面した各商店で買手となり、そこで又、コミュニケーションが行われる。 
こうして朝市の売手と買手と各商店は、もちつもたれつの関係が千年もの間続いて来た。 
観光的価値はともかく、朝市が果してきた役割は、物と物を介しての人と人のすばらしいコミュニケーションの場でもあり、根底には商売繁盛の神である「市の神」に対する深い市姫信仰が根付いているとされる。 

輪島の朝市は岐阜県の高山、勝浦の朝市と並ぶ「日本三大朝市」の一つである。

因みに、住吉神社の境内でも露店市を開いていて、此方は「夕市」とし称しているようだが、余りパッとしないという・・?。


次回、「名舟